「え? 文字起こし(もしくは議事録作成)って、自分でやってたんですか?」
あと、2、3年もしたら、きっと、新人君にそう言われるに違いありません。
「そうなんだよ。ICレコーダーで録音した音声を聞きながら、パソコンのキーボードを叩いて文字起こししてたんだ」
「2時間の会議の音声データを、もう一度2時間かけて聞き直していたんですか?」
「いやいや、文字起こしの際は、いちいち音声を止めてたり聞き取りにくかった部分は聞き直したりするから、2時間の音声データを起こすのに最低でも丸一日はかかっていたたよ」
「へー昔は、大変だったっすねー」
なんて新人君と上司の会話が聞かれそうです。
スマホのGoogle Pixelに搭載されているレコーダーの文字起こし機能については、以下でも書いていますが、使用しているPixel(6a)のマイク性能が低いからなのか、文字起こしの精度面では今ひとつ満足できるものではありません。
また、コロナ禍以降増えたリモート会議の音声データ(mp3)などを受け取って文字起こしをする場合、音声データを再生しながらPixelに読み込ませるという作業が必要になります。けっきょく上の新人君の言葉の通り、会議にかかった時間分は音声を流さなければいけないのです。
と、前置きが長くなりましたが、2023年からAIの文字起こしアプリやソフトが劇的に増えていて、私も使ってみて「これは本格的に文字起こしの作業は不要だな」と感じましたので、何回かにわけて紹介いたします!
なお、企業で契約するような文字起こしのソフトは、個人で使うには高額かつ機能もオーバースペックぎみです。ここではあくまでも個人利用で取材やメモ代わりで導入できるレベルのものに絞っています。
個人で使うならイチオシの「LINE CLOVA Note」
まずは、いまイチオシな「LINE CLOVA Note(ライン・クローバ・ノート)」です! 何と言っても600分(月)まで無料で自動文字起こしができるのが、、最大のメリットといえるでしょう。
1カ月600分まで無料で文字起こし可能 LINE CLOVA Note(ライン・クローバ・ノート)
SNSのLINEが運営する「LINE CLOVA」のAI音声認識アプリ。音声認識エンジンはLINE CLOVAが開発したが使用されています。使用にはLINEアカウントとの連携が必要です。2024年1月現在はベータ版として無料提供されています(1カ月600分の制限あり)。スマホアプリ Android iPhoneで録音して文字起こしができるが、PCのサイト上に録音した音でーデータをアップロードして文字起こしも可能です。
メリット1 1カ月600分まで無料で文字起こし可能(2024年1月10日現在)
600分=10時間で、1カ月経過すると更新されるので、翌月も600時間使用可能です。
ただし、今のところ、ベータ版のため利用料金などに関しては、今後、変更があるかもしれません。
メリット2 複数の話者がいる場合、話者を認識して表示してくれます。
メリット3 ブラウザ上でテキストの編集もできます。
「編集」ポタンをクリック。音声を聞き直しながら、誤字なども修正できます。※Googleの「レコーダー」にもこの機能をぜひともつけてもらいたいところです。
メリット4 スマホにLINE CLOVA Noteアプリをインストールすれば、録音可能。
スマホがそのままレコーダー変わりになるので、別途ICレコーダーなど用意する必要はありません。
- Android→こちらからダウンロード
- iPhone→こちらからダウンドード
メリット5 文字起こしのデータは、テキストファイルだけでなく、ワード、エクセル、SRTファイルでダウンドード可能
※SRT(SubRip Subtitle)ファイルは、動画に字幕を追加するためのテキストファイル形式です。拡張子は.srt で、動画に表示する文章を通し番号、タイムコード、テキストのセットとして記述します。
デメリット スマホでの録音時に、リアルタイムで文字起こしを表示することはできません。
個人的にはリアルタイムでの文字起こしは必要のない機能なので気になりませんが、必須な方は注意が必要です。
また、会議のときなどに頻出するキーワードなどを自動的に表示してくれる機能もありますが、これはどちらかというとリアルタイム文字起こしには便利な機能かなとは思いましたので、メリットには入れませんでした。
まとめ
・対応端末…PC(Windows、Mac)、スマホ(Android、iPhone)
・アカウント登録…必要(LINEと連携)
・料金…無料(1カ月600分の制限あり)
・音声データ…可(ファイル形式:m4a・mp3・aac・amr・wav)
・アップロード制限…180分まで(1ファイル)
・音声認識エンジン…独自(CLOVA Speech)
・対応言語…日本語、英語、韓国語、中国語
・録音機能…有り(スマホ)
・録音時間制限…180分まで
・編集機能…有り
・リアルタイム文字起こし…不可
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